DNM Concept

Diane自身によるDNMの説明

*当時は最後をModulationにしていたそうですが、「常に変化する」という視点で現在はModulatingに変わっています。

 

What is DermoNeuroModulating?

DermoNeuroModulating, is a structured, interactive approach to manual therapy that considers the nervous system of the patient from skin cell to sense of self.

Techniques are slow, light, kind, intelligent, responsive and effective. Positioning of limbs and trunk affects deeper nerve trunks (by shortening and widening their container), and is combined with skin stretch directed toward cutaneous fields of nerves that branch outward into skin (which may draw neural structure further through its container). 

It is prudent to remember that manual handling of a patient’s physicality is only a small part of developing a complete therapeutic context for change – while optional, it can also be optimal.

 

DNM/デルモニューロモジュレーティングとは、Dermo=皮膚、Neuro=神経、Modulating=変化、という意味です。

皮膚の神経/皮神経や末梢神経を変化させる、疼痛科学と神経科学をベースにしたアプローチです。

末梢神経や皮神経の絞扼(締めつけ)が、押すと痛みを感じる圧痛点の原因であると考えています。なぜなら、末梢神経には血管が並走しており、その血流が絞扼や圧迫や伸長などにより血流が滞り、神経内の侵害受容性線維を刺激することで起こるからです。

実際には皮膚の神経であれば皮神経と血管が変化するようにスキンストレッチ=皮膚の伸展を行います。筋肉の中などを通る深い神経は、関節を曲げることで神経自体を短く太くして血流を促します。

結果的に圧痛点はなくなり、疼痛もなくなり、可動域も増えます。神経系が警戒しないようテクニックは優しく、ゆっくり、軽く行います。また、筋肉の持続的な収縮状態は、侵害刺激による脊髄反射が原因であって筋肉が原因ではないと考えています。

他の徒手療法ではあまり重視していなかった神経系を大切にすることで、いままでの徒手アプローチと合わせ、活かす事ができると考えています。

そしてデルモニューロモジュレーティングの理論は、よくあるアプローチの一つではなく、全てのアプローチを神経系から説明する「説明モデル」です。

DNM「11の概念

  1. 痛みは神経系の中にある。→痛みは身体にあるのではなく、脳で感じる個人的な感覚です。

  2. 脳は反応ではなく予測で動く。→つまり過去の経験や記憶、文化的なものが大きく作用します。

  3. 脳は侵害受容信号を除去するため進化した。→様々な情報を常にフィルタリングしています。

  4. 組織ではなく、痛みの原因を治す。→本当の原因は筋肉や関節などの組織ではなく、脳を含めた神経系です。

  5. 症状名ではなく痛みを治す。→特別な原因がなくても、痛みは現れることがあります。

  6. 皮膚にしか触れる事はできない。→皮膚以外の筋肉や筋膜や骨に直接触れることはできません。

  7. 神経系は栄養と酸素と排出を必要としていてとても敏感。→神経系は全身の質量のわずか2%ですが、酸素とグルコースを消費する量は25%にも及びます。

  8. 神経は圧迫されたり、伸ばされたりして影響を受ける。→神経の血流が滞ってしまいます。

  9. 動くことは薬のようなもの。→色々な動きを行うことは神経にとってとても大切です。

  10. 徒手療法は社会的なグルーミング。→グルーミングとは、毛づくろいによるコミュニケーションのことです。

  11. より少ないことは、より豊かなこと。→Less is More。多くの刺激や余計な概念はマイナスに働きます。神経系に絞ることでより大きな変化を得ます。

セラピーの相互作用モデル

DNM「8つの大切な言葉」

  1. Kindness・優しく。

  2. Listen・話をよく聞く。

  3. Slowly・ゆっくり。

  4. Carefully・丁寧に。

  5. Intelligence・知的に。

  6. Responce・反応的に。

  7. Honesty・誠実に。

  8. Comfortable・快適に。

DNM「5つのアプローチ

  1. Skin Stretch / スキンストレッチ


    Dycemという特殊なゴムフィルムを使い、皮膚をストレッチします。
    持続的にその状態を保つことで、皮膚の神経の血流が改善され、奥の末梢神経まで影響を及ぼします。
    DNMのメインテクニックの一つであり、脳への影響をも与える非常に効果的なテクニックです

  2. Baloon Technique / バルーンテクニック


    優しく皮膚の層をつかみ、反対側の皮神経を変化させる。

  3. Twizzling / ツイズリング

    腕や脚を優しく回すことで、神経コンテナと神経血管が変化する。

  4. Contract Relaxation / コントラクト・リラクゼーション

    施術者の手に対して小さい力で抵抗し、数秒後にリラックスする。深い末梢神経と神経コンテナが変化する。

  5. Positional Relaxation / ポジショナル・リラクゼーション

    深い神経が、短く太くなり血流が増えるポジションに腕や脚をもっていき、しばらくキープする。深い末梢神経の血流を促し、神経コンテナを広げる。

 

DNM Approach Movie

DNM認定セミナー受講者の声

臨床のなかで痛みが出ることで機能・動作やADLに影響が出るため、セラピストとして治療によって患者さまの痛みを減らしたいと常に思っていました。

しかし、痛みを減らしたいのに治療によって痛みが出ることもあり、そのようなアプローチに疑問を持っていました。

アプローチすることで結果的によくなったこともありましたが、なぜよくなったかの原因は解りませんでした。

関節・筋膜などの徒手療法に興味があり、学ぶ中で皮神経が筋膜を貫通していたシェーマをみる機会がありました。

上殿皮神経や外側大腿皮神経の絞扼で痛みが生じることは知識としてありましたが、皮神経によってなぜ痛みが生じるのか?どのような治療法をするのか?などの疑問があり、皮神経を学ぶためにDNMを受講したのがきっかけでした。

しかし、講義で一番びっくりしたのは皮神経だけにとどまらず疼痛科学・神経科学・徒手療法のEBM・セラピストとしての理念など質・量ともに充実した内容でした。

サイエンスベースですべてを神経系と統合し説明して頂き内容も文脈的にとられやすく理解・納得できました。 皮膚は触れる唯一の部分でレイヤーの一番上で外胚葉であり神経が豊富にある。セラピストとして触診できるのは皮膚だけであるというシンプルなこと、それが重要であることに気が付かされました。

今までの徒手療法は筋膜・筋肉・関節・椎間板など見えない・触れない部分に対して仮説でアプローチしていたこと。また、関わることで組織を変えようとしていたんだと学ぶことができました。

組織を変えようとするアプローチでの鎮痛メカニズムはDNICがあり、痛みは減るかもしれないが副作用として痛み・炎症・瘢痕、また筋緊張の増大などでき組織は硬くなること。今までは組織を変えることができれば痛みは変わると考えていました。

また、組織を変えるという概念はセラピスト一方の関与であり、患者様がどのように感じているかをあまり気にせずセラピストに操作の決定権があるというアプローチだったんだと、講義の中で考えを改めました。

一方、DNMのアプローチではセラピストは操作をせず、やさしい感覚や環境を提供することで神経系に影響を与え、患者自身で状況を変えて環境因子の立場を徹底し相互作用的なプロセスによって鎮痛作用が生じることを学びました。

実際、DNMの考え方・やり方を臨床で行うと患者様からのフィードバックが必ずといっていいほどあり、身体に注意が向いて身体所有感や身体主体感といった感じ方も変わっているのではないかと思いました。

スキル面では複雑や努力性さもなくシンプルであるため、患者さまに合わせて工夫できる点もよい点だと感じました。

DNMではサイエンスベースに基づき、疼痛科学・神経科学・徒手療法の論理的な思考を出し惜しみなく文脈にそってわかりやすく本質的な説明モデルを提示していただきました。

傷つける発言や態度・技術は行わず満足・安心感を与える感覚や環境を最大限配慮し患者様の脳に影響を与える環境因子となり、患者様が自分の身体の関係性を気づき自己修正し自立に向けて手助けをするといった素晴らしいコンセプトを学ぶことができました。

このようなサイエンスベースのコンセプトをDNMで学ぶことができたのは、私のセラピスト人生として重要なターニングポイントでありました。

理念、態度、技術が変わるきっかけを与えてくださった岩吉先生、DNMに感謝いたします。

以上、講義を受けさせて頂き純粋に思ったことです。文を書くのが苦手で言葉たらずなこともありますがDNMコンセプトを学べて今後のセラピスト人生が変わりそうです!

理学療法士  10年目

DNMの受講きっかけは、DNMのコラムをたまたま目にしたからです。言語聴覚療法のさらなる可能性を感じ、体験会に申し込みました。

体験会でまず驚いたのが講師の岩吉新さんが、大勢いる受講生一人一人に声をかけて下さったことです。天気が悪くて寒い日でしたが、とてもあたかかい空気に包まれてました。

講義は耳慣れない用語ばかりで正直ほとんど分かりませんでした(笑)。でもなぜかワクワクしてきて、もっと知りたいと思い、コースに申し込みました。

コース受講の前に、DNMを体験したくて東京デルモに行き施術を受けたのですが、あまりの心地よさに寝てしまい記憶に残っていません…。

全然知識がない状態で不安な気持ちでコースを受講しましたが、少人数でアットホームな雰囲気で安心して受講することができました。私は人前で意見を言うのが苦手ですが講義後のディスカッションは毎回楽しく、何度もペアを変えて行う実技練習は、人見知りでも女性でも何ら問題ない環境でした。受講資格は問わないのでリハビリ職、心理職、柔道整復師、ロルファーetc色んな職種の方と交流することができ、これは私にとって素晴らしい経験となりました。

臨床では試行錯誤の日々でしたが、先天性視覚障害の方や重度認知症の方から、身体に少し触れただけで(まだ評価しかしてないのに)お褒めの言葉を頂いた時は、DNMを受講して良かった!と思いました。組織や構造のみに着目するのではなく、科学的視点を持ちながら「人」をみることができるようになったのではないかと思われます。

DNMは再受講制度があるのも魅力の一つです。この制度を活用してさらに学びを深めていきたいです。ありがとうございました。

言語聴覚士 12年目