●皮神経とは?
皮神経は皮膚に存在する末梢神経で、全身に分布しています。外部からの刺激を皮膚の感覚受容器や侵害受容線維が感知するという働きや、自律神経の出力により皮膚の血流を変化させたりしています。
今までの徒手療法の説明モデルの多くは、皮膚や皮神経を無視して、深部にあるファッシア・筋・関節などを強い力でリリースする(と思い込んでいる)ことを目的としていました。
その強い力では、痛みで痛みを抑えるDNICという機序が働いて、一時的な鎮痛は得られても、結局もみ返しという名の微小損傷や炎症が起こり、逆に筋肉は硬くなってしまい可動域も減ってしまいます。
最近の専門誌を見ても、最新の研究からも、皮神経が注目され始めています。
優しい力で皮神経内外の血流を促してあげることで、腰痛や肩こりなどクリニックで原因不明と言われている慢性痛を含め、大きな効果が得られます。
全身にある皮神経、そして深部の末梢神経へアプローチする系統だった徒手療法はDNM以外にありません。
また最新のペインサイエンスをベースにすることで、慢性痛や急性痛にも自信を持って対応できるセラピストになることでしょう。