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真皮に発芽する異所性の交感神経線維は疼痛に関与する




    真皮に発芽する
    異所性の交感神経線維は
    疼痛に関与する

    末梢神経をカフで圧迫させたり、ヒモで縛ることで、どうなるかという研究があります。

    下記の研究では、皮膚の真皮層の普段ない所に交感神経線維が発芽して、痛みに寄与している可能性が示唆されています。

    引用:HUMAN ANATOMY





    アロディニア(通常では痛みを感じない刺激でも痛みを感じる状態。)に関与している可能性もあるとのことです。

    坐骨神経領域における、カフおよび神経枝の結紮(けっさつ)損傷(SNI)は、神経因性疼痛をモデル化するために広く使用されている。

    皮膚の交感神経支配の変化が、神経因性疼痛の狭窄(カフ)および結紮(SNI)モデルにおける交感神経性の疼痛維持に関連した行動に寄与する重要なメカニズムを表すことを示す。

    (1)異所性交感神経線維は、カフおよびSNIモデルにおいて4週間後、6週間後に足底皮膚の真皮上部に発芽した。

    (2)これらの繊維はSNIモデルにおける寒冷痛覚過敏、およびカフモデルにおける機械的アロディニアの維持に寄与するように思われた。

    ※アロディニア…通常では痛みを感じない刺激でも痛みを感じる状態。

    (3)交感神経線維はどちらのモデルでもDRGには発生しなかった。

    さらに、通常は真皮上部には存在しない交感神経線維が、神経障害モデルにおいてこの領域に広がる。

    これらの線維は、真皮下部の血管を神経支配する交感神経線維から生じると考えられており、除神経領域における標的由来の神経成長因子の増加が、この現象を促進すると仮定されている。

    程度は様々であるが、皮膚における交感神経発芽は、神経因性疼痛の多くのモデルで共通している。

    カフの後、交感神経繊維が真皮上部に存在する場合には、機械的異痛はグアネチジンによってのみ排除され、アロディニアの維持に関与している可能性が示唆された。

    *グアネチジン…末梢作用性交感神経遮断薬

    どちらのモデルも交感神経線維がDRGで発芽していないので、感覚線維と交感神経線維の間の相互作用が皮膚で最も意義のあることを示す。

    Sympathetic fibre sprouting in the skin contributes to pain‑related behaviour in spared nerve injury and cuff models of neuropathic pain.

    Francisney P, Nascimento,Claire Magnussen, Noosha Yousefpour and Alfredo Ribeiro‑da‑Silva




    ◆まとめ

    過去のコラムで線維筋痛症の50%はスモールファイバーニューロパチーという研究もあり、線維筋痛症は皮膚の細動脈・細静脈シャントの過度の神経支配が原因という研究もあります。

    今回のコラムの異所性交感神経線維の発芽もそうですが、重い症状の慢性痛症候群においては中枢神経の感作だけではなく、皮膚の細かい神経線維の問題もはらんでいる可能性が出てきました。

    真皮層の神経や血管、これは痛みと大きく関与していることは間違いなさそうです。

    DNMでは神経内の内膜の閉鎖性コンパートメント状態と圧痛点の関与を訴えていますが、それ以外にも細かい神経線維の発芽による問題もあるのかもしれません。新しい研究が待たれる分野だと思います。





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