骨格には個人差と左右差があるのでランドマークとして疑わしい。

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骨格には個人差と左右差があるので、
ランドマークとしては疑わしい。

骨格というものは人によって違いますし、同じ人でも左右差があります。

例えば股関節臼だったり、骨盤上端の高さの左右差だったりと。

つまり、骨をランドマーク/指標として、運動指導や徒手療法を行うことには無理があるという事です。

そのような研究があります。

 

目次

◆研究

「一般的な評価方法であるように、骨盤の方向を識別するために骨のランドマークを使用することは、通常の形態学的変動によって影響される可能性があり、それはどんな基本的な評価の結果にも大きく影響する可能性がある。」

Variation in pelvic morphology may prevent the identification of anterior pelvic tilt. Preece, SJ, et al.

「スクワット動作は一般に、-理想的-な足の位置、スタンスの幅、奥行き、胴体の角度に与えられた基準を守りながら、その個人がどのように動作を実行できるかに基づいて潜在的な運動機能障害を識別するために使用される。

研究では、大腿骨頸部角度の正常な変動だけではなく、個人においても左側と右側の間の非対称的な差異を見いだした。」

A study to determine the angle of anteversion of the neck of femur.Kingsley, PC, and Olsmtead, KL.

Study of femoral neck anteversion of adult dry femora in Gujarat region. Zalawadia, A, et al.

「これは、股関節寛骨臼の構造における通常な解剖学的変化に加えて、個々のスクワットのパフォーマンスに影響を与える 。」

The effect of the orientation of the acetabular and femoral components on the range of motion of the hip at different head-neck ratios.D’Lima, D, et al.

Acetabular configuration and its impact on cup coverage of a subtype of Crowe type 4 DDH with bi-pseudoacetabulum.  Yi, C, Ma, C, Wang, Q, Zhang, G, and Cao, Y.

「股関節構造の通常な解剖学的変化は、胴体、大腿骨、脛骨の長さに加えて、最適なスクワットが個別化されることを示している。

したがって、さまざまな足の位置、スタンス幅、奥行き、および胴体角度がある。

ベースラインを作成するために誰もが標準化されたスクワットポジションを使用することを望むかもしれないが、そのようなベースラインは、人間の骨格構造の解剖学的変動のために運動の処方において可能ではないかもしれない。」

The corrective exercise trap/NICK TUMMINELLO, JASON SILVERNAIL, BEN CORMACK.

 

◆まとめ

これらのことからこのようなことが分かります。

・骨には個体差がある

・骨には左右差がある。

・骨をランドマークとして使用するのには限界がある。

・スクワットで左右同じ脚の位置にすること自体、全身にとっては左右非対称的な負荷がかかることに繋がり得る。

◆考察

つまり、外から姿勢の左右差をみたり、骨を触診して左右差を評価することには限界があり、そのことに気がついておくべきだという事です。

そうでないと、一見、股関節や骨盤のポジション的に左右対称だと思っていても、実際に内部的には左右差を作ってしまっている可能性があるという事です。

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