後耳介神経とは|後頭筋や耳介周囲に分布する顔面神経の枝
後耳介神経(posterior auricular nerve)は、顔面神経から分岐する頭蓋外枝です。
主に後頭筋、後耳介筋、耳介筋群の一部に分布し、筋への運動出力に関与します。
一般には主として運動枝として理解されますが、耳介後部では周囲神経との交通もみられるため、局所の神経分布は単純ではありません。
後耳介神経の解剖と分布領域
後耳介神経は、顔面神経が茎乳突孔を出たのちに分岐し、外耳道後方から乳様突起周囲を上行します。
走行の途中で耳介枝と後頭枝に分かれ、耳介枝は後耳介筋や耳介筋群の一部へ、後頭枝は後頭筋へ分布します。
また、この領域では大耳介神経、小後頭神経、迷走神経耳介枝との交通も知られており、耳介後部から乳様部は解剖学的に重要な部位です。
後耳介神経に関連する症状|筋機能低下・違和感・鈍痛
この神経の分布に関連して、筋の脱力感、筋力低下、筋萎縮弱化、動かしにくさ、違和感、鈍痛がみられることがあります。
顔面神経の枝では、明確なしびれよりも、耳介後部や後頭部の局所的な違和感や筋機能の変化として捉えられることが多いと考えられます。
ただし、この部位の症状は単一の神経だけで説明できるとは限らず、周囲神経との交通や中枢神経系の影響も考慮する必要があります。
結論|後耳介神経と症状を理解する顔面神経の視点
後耳介神経は、後頭筋や耳介周囲の筋に関与する顔面神経の枝です。
耳介後部から後頭部の症状を整理する際には、局所の筋や組織だけでなく、顔面神経の枝としての走行、分枝、周囲神経との関係を踏まえて評価することが重要です。
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