足底の皮神経は姿勢や歩行に影響を与える

足底の皮神経は姿勢や歩行に影響を与える

インソールで姿勢のアライメントが変わったり、動きが変わったりすることはよく知られています。

バイメカという要素だけで語られがちですが、足底の皮膚感覚は歩行や静止姿勢にとって、とても重要だという論文がいくつかあります。

皮膚の感覚受容器は、より安定した立位を促進する姿勢反射を起こす。

足の無毛皮膚に合計104の皮膚機械受容器が確認された。このサンプルは、15種類の遅順応性タイプI14%)、16種類の遅順応性タイプII15%)、59種類の速順応性タイプI57%)、14種類の速順応性タイプIIユニット(14%)で構成されている。

足底の皮膚受容器は接触圧に敏感であり、圧分布の潜在的な変化に敏感な可能性がある。

さらに、これらすべての体性感覚入力の統合は、支持面に対する身体の位置に関する重要な情報を提供すると思われる。

静止姿勢における足底皮膚への機械的刺激は、皮膚の刺激と高い相関性がある姿勢の動揺を引き起こすことが示されている。

皮膚受容器は、支持基底面の端に向かって移動する足圧中心の動きを検出できるだけでなく、より安定した立位を促進する姿勢反射を起こすこともできる。

Distribution and behaviour of glabrous cutaneous receptors in the human foot sole 

Paul M. Kennedy and J. Timothy Inglis 

足底の皮神経が、下肢へ局所的な反射効果を生み出す。

トレッドミル歩行中に、足底の5つの場所(踵、中足部と前足部内側と外側)に非有害な電気刺激が与えられた。股関節、膝、足首に作用する筋からのEMG/筋電図活動は、これら3つの関節の動きとともに記録された。さらに、連続的な力の変化を測定する3つの力検出抵抗器を踵、右足底の内側と外側に配置した。

一般的な傾向は、刺激部位での足底圧の低下をもたらす反応を示している。

足底の別々な場所への刺激に対する反応は、四肢の負荷と足位の調節を通じて移動運動の維持とバランスを促進する、ある種の「感覚的操縦」を引き起こす可能性がある。

足底の皮膚から「正常な」感覚を取り除くと、筋の活動と歩行メカニズムが変化する。

皮膚の求心性フィードバックは、バランス調節を助け、立脚相での足の適切な位置を確かにする事が示唆されている。

足を神経支配する皮神経全体の電気刺激について前述したように、運動の機械的変化は、主に遊脚中に見られ、足底下の力の動的変化は立脚中に見られた。

総合すると、これらは、神経全体の刺激について前述したように、遊脚相中に足を摂動から遠ざけるように細かく調整された障害物回避として解釈することができる。

この研究の結果は、足底の皮神経が、人間の下肢へ高度に組織化された局所的な反射効果を生み出すという示唆をさらに裏付けている。

Cutaneous stimulation of discrete regions of the sole during locomotion produces “sensory steering” of the foot 

E Paul Zehr, Tsuyoshi Nakajima, Trevor Barss, Taryn Klarner, Stefanie Miklosovic, Rinaldo A Mezzarane, Matthew Nurse and Tomoyoshi Komiyama  

まとめ

これらのことから、足底の皮膚感覚が歩行や立位での姿勢、バランス調整に関与しているという事がわかります。。

また、足底の皮膚への刺激でその部位で体重を掛けにくくするということが示唆されています。

刺激部位での足底圧の低下をもたらす反応を示している。

さらに、足底刺激による動きの変化は遊脚中に見られたと記載されています。

 

インソールや足底へのテーピングのような非侵害性の皮膚刺激は、

①皮膚への感覚入力によって反射が起こり

②立位姿勢が変わり、

③歩行などの動きも変わる

ということが分かります。だからこそ分厚いインソールの必要性はなく、薄いわずか数ミリの物でも皮膚の反射により、様々に変化を及ぼせると言えます。

また徒手療法でいえば、足底の痛みや硬結がある場合、それだけで姿勢や下肢の動きが変わる可能性があり、それを徒手で変化すれば、下肢含め全身の動きや姿勢も変わるという事が考えられます。

皮膚の感覚受容器含め「皮神経」は、足底でも重要という事です。