立位姿勢での評価は再現性が低く不必要な治療に繋がり得る。

立位姿勢での評価は再現性が低く不必要な治療に繋がり得る。

評価の一つとして、立位での静止姿勢をみるという事はよくあります。

しかし、その一時的な立位姿勢というのは、本当に正しい姿勢評価につながるのでしょうか?

結論から言いますと、立位姿勢は毎回変動し、再現性が低く、ランダムに変化するので評価として成り立たないという研究結果があります。

研究

本研究の目的は、353無症状の被験者332人の非アスリートおよびアスリート サッカー選手を含む)と腰痛患者に対して、非侵襲性の腰背部形状計測装置を使用し、直立姿勢を6回反復させて腰椎前弯と仙骨方向の違いを評価することである。

再現性のない直立姿勢は、放射線測定の誤った解釈、誤った診断、そしておそらく不必要な治療につながる可能性がある。

無症状集団(非運動選手)では、51%の被験者が6回反復した立位相で1020%の腰椎前弯の変動を示し、被験者の29%ではさらに20%を超える変動を示した。

全ての無症状な被験者の53%が、仙骨の方向において20%を越える変動を示し、被験者の31%が30%を越える変動を明らかにした。

立位は非常に固有性があり、再現性が低いと結論付けることができる。

行われた立位相の数は、再現性にポジティブな影響を示さなかった。

したがって、立位の変動性は予測可能ではなくランダムである。例えば立位相を反復することで軽減できる個々の特定の行動パターンを反映していない。

腰痛患者の腰椎前弯は無症候性の被験者と有意差はなかった。

立位における仙骨の向きおよび腰椎前弯は非常に変わりやすいこと(個々)が実証された。

したがって、立位での被験者/患者に1つの「正常な前弯」または「正常な仙骨の向き」を期待するのは不合理です。

腰椎前弯および仙骨方向の変動性は、立位相の数とともに減少しなかった。

立位の変動性に対する性別および年齢の影響は見られなかった。腰痛患者は異なる立位姿勢のより大きな変動性を示さなかった。

再現性は、年齢、性別、BMI値、身長、体重の影響を受けなかった。腰痛患者と運動選手は無症状の運動選手とは異なる行動を示さなかった。

How do we stand?Variations during repeated standing phases of asymptomatic subjects and low back pain patients.

Hendrik Schmidt, Maxim Bashkuev, Jeronimo Weerts, Friedmar Graichen, JoernAltenscheidt, Christoph Maier, Sandra Reitmaier

結論

これらのことから、

  • 立位姿勢を何度か行わせると毎回異なる腰椎前腕角度と仙骨の角度になる。
  • 腰痛患者であっても無症状被験者であっても変動性は変わらなかった。
  • 腰椎前腕角度と仙骨の向きは非常に変化しやすい。
  • 「再現性のない直立姿勢は、放射線測定の誤った解釈、誤った診断、そしておそらく不必要な治療につながる可能性がある。」

ということが分かります。

つまり、立位での姿勢評価は、評価法として適切ではない可能性が高いということです。

静止姿勢はそこまで重要視しないほうがいいというのが、サイエンスとエビデンスからの答えです。